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松田一成 公明党の松田一成でございます。早いもので、ことしもあと1日で師走を迎えます。商店街やデパートに行きますと、クリスマス商戦、お歳暮商戦で大変ににぎわっている中、しかし一方では、ことしの県内の企業倒産件数は、既に530件を超えているなど、現実にはなかなか景気がよくなったという実感はなく、一部の大企業や投資家などの勝ち組のみがマスコミの話題になっているように思えます。我々公明党は、さらに生活者の視点に立ち、来年度の予算編成に向けて頑張ってまいりたいと思います。
最初に、平成18年度予算編成基本方針についてお伺いをいたします。 ことしは戦後60年。これまで日本の経済を支えてきたシステムは、大きく変わろうとしております。グローバル化や情報化が進展する中、世界最速の少子・高齢化の潮流に直面しており、近い将来いよいよ人口減少社会に突入します。さらに2年後には、団塊の世代が次々と定年を迎えることになります。また、相次ぐ地震や台風などの自然災害や社会を脅かすさまざまな事件、事故の発生、JR福知山線列車事故、アスベスト問題など、今ほど生命の大切さが痛感され、安全と安心が求められる時代はありません。我が公明党は、子育てを社会の中心軸に位置づけ、社会全体で支援するチャイルドファースト、子供優先社会の実現、安全に安心して暮らし、働き、学び、遊び、憩える元気な兵庫の構築をめざし、その実現のために財政の健全化のためのさらなる行財政構造改革の推進、少子化対策や高齢者対策、アスベスト対策の推進、そして、文化、芸術、スポーツ振興などに全力で取り組んでまいる所存です。
今月14日には、井戸知事に対して、健康で安心できる共生社会づくり、安全で安心な社会づくりなど、59項目の重点要望事項、122項目の部局別要望事項から成る平成18年度当初予算編成に対する申し入れを行ったところであります。来年度の予算編成は、依然として厳しい財政環境が続くと考えられる中で、2期目の井戸県政がめざす「元気ひょうご」をどのように具体化するのか、知事の手腕が問われるところであります。兵庫県では、例年よりも1ヵ月以上早く、18年度予算編成通知を各部局に通知し、要求枠を部単位で設定する、創設から5年を経過した事業についてその必要性等を検討するなどの予算編成作業を進めておられます。
そこで、我が会派からの申し入れを踏まえて、平成18年度予算編成に対してどのような考え方で臨もうとされておられるのか、知事のご所見をお伺いをいたします。
質問の第2は、行政改革の一層の推進についてであります
9月の総選挙で国民は小さな政府の路線を選択したとして、小泉内閣は、改革続行内閣との位置づけで、第3次の内閣改造を行いました。これを踏まえ、過日、政府は経済財政諮問会議で国家公務員の総人件費について、対国内総生産比で見て10年間でおおむね半減させるといった長期的な目安も念頭に置きながら、定員については、今後5年間で5%以上の純減、行政ニーズの変化に合わせた業務の大胆な整理、さらに、地方公務員については、骨太方針2005で要請した4.6%以上の純減確保に向けた各地方団体の真摯な取り組み及び国による定員等の基準の見直しによる一層の純減の上積みと、給与の構造改革を柱とする公務員改革の基本指針を決定いたしました。
政府は、各自治体に地方公務員の4.6%以上の純減目標の達成に向けた集中改革プランを来年3月末までに公表するよう求めていますが、今回の基本方針では、さらなる上積みを確保するよう取り組みを求めました 公明党は、さきの衆議院マニフェストで徹底した歳出削減の手法として、事業仕分け作戦を提案しました。事業仕分けとは、県の事業について職員以外の参加により根本的に見直し、そもそも必要か、必要な場合、行政と民間のどちらが行うのか、行政なら県と市町のいずれかなど、きめ細かく仕分けするものであります。事業仕分けは、既に先月までに8県4市で実施され、今月には千葉県でも実施されるなど、その導入の広がりを見せています。仕分けの結果、行政の仕事が少なくなれば当然人員が減り、経費も減ることになります。実施した8県平均では、当局が仕分け対策事業として提示した事業のうち、歳出ベースで10%の事業が廃止あるいは民間の仕事、30%の事業が他の行政機関の仕事とされました。経済財政諮問会議においても、仕事の仕分けと削減の仕組みをつくる必要性について合意され、小泉首相も具体策を検討したとされています。
兵庫県の平成16年度決算を見てみますと、経常収支比率における人件費の割合は、経常的収入の約5割を占めています。これを人口1人当たりの性質別歳出決算額で見ますと、11万1,000円余りと類似府県の埼玉県や千葉県、神奈川県などの9万円台と比較すると、2万円余りも多く人件費がかかっています。そこで、外郭団体も含め、県の事務事業を外部の第三者の視点から抜本的に見直すこの事業仕分けを実施し、その結果を踏まえ、事務事業の大胆な見直しと定数削減計画を策定すべきであります。 これまで県では、行財政構造改革推進方策後期5ヵ年の取組みに基づき、5年間で約2,550億円の収支不足の解消に努めています。さらに、このたび、指定管理者制度を活用し、県の公の施設85施設及び県営住宅のうち33施設と県営住宅を民間事業者のノウハウを活用する公募対象に決定するなど、改革に取り組んできました。三位一体改革が大詰めを迎えた今、地方分権、参画と協働を推進する知事として、今後スリムで効率的な行政を実現するために、この事業仕分けに基づく事務事業の見直しを初め、自治体経営の視点からより一層明確な改革ビジョンや削減目標の策定、具体的手法の導入などが強く求められていますが、今後どのような取り組みをされるのか、明快なご答弁をお願いをしたいと思います。 質問の第3は、子育て支援策についてであります。 少子化は、それが社会に及ぼす影響の大きさと深刻さのゆえに重要課題とされ、これまでも次世代育成支援対策推進法や少子化社会対策基本法が制定されるなど、国を挙げてさまざまな取り組みがなされています。県においても「すこやかひょうご子ども未来プラン」を策定し、各般の施策を講じてきました。しかし、一向に歯どめがかからず、合計特殊出生率は低下の一途であります。このことは、数字を見るまでもなく、町を歩けば明らかであります。かつては、町の至るところで子供たちが我が物顔に遊ぶ光景が見られました。今日では、子供たちが遊ぶ姿に出会うということはほとんどないわけです。生活が豊かになって、便利で快適になったにもかかわらず、そのことが逆に子供を産み育てるという人間としての基本的な営みを困難なものにしているようで、結果的に少子化、人口減少という我が国として未経験の事態を招いています。 知事は、県政2期目のスタートに当たって少子局を設置されました。少子化社会対策という解決策の見えない困難な課題に真正面から果敢に挑戦されようとする姿勢に敬意を表するとともに、ともに力を合わせて全力で取り組みたいと思っております。少子化の要因分析や総合的な施策体系は、平成13年度に改定された「すこやかひょうご子ども未来プラン」行動計画編にも詳細に述べられておりますが、ここでは、現実的に安心して子供を産み、育てられる社会づくりには何が必要か、県として何ができるのか、腰を据えた具体的な議論をしたいと思います。 その一つは、子育ての経済的負担の軽減であります。こども未来財団の子育てコストに関する調査研究によりますと、妊娠中の定期検診や分娩、入院、出産準備に要する費用の平均金額は約50万円、ゼロ歳児の子育てに要する平均金額も約50万、1歳から6歳の子育てに要する平均金額は、6年間で約340万円と報告されています。さらに、小学校から中学校、高校、大学までの教育費を考えると、平成17年版国民生活白書に記されているよう、1人の子供にかかる費用はおおよそ1,300万円という推計は過小評価ではないかと思えてきます。
我が公明党は、この施策として、児童手当の給付対象の拡大と所得制限の撤廃、給付の増額とともに、出産育児一時金の給付額を現行の30万円から50万円に増額することを主張しておりますが、子供を産み育てる主役である母親たちから、せめて出産費用の負担だけでも何とかならないのかという要望も数多く寄せられています。 そこで、県として少子化対策としての一層の経済的支援の必要性を認識し、児童手当や出産育児一時金の拡充について国に働きかけることとあわせて、妊娠から出産に至る妊産婦の健診費用について助成することを要望いたします。
妊産婦の1人当たりの健診費用は、県の試算で6万円から7万円程度となっております。具体的な助成の方法としまして、平成8年の厚生省児童家庭局長通知「母性、乳幼児に対する健康診査及び保健指導の実施について」などに基づいて、基本的な健診項目と方法を定め、必要な定期健診の頻度・回数に応じて母子健康手帳に健診機関による検査結果記入欄とともに、健診チケットを折り込むようにすれば、妊産婦と新生児の健康管理が適切に行えます。また、助成は、市町の財政状況に左右されずに県下で等しく助成できるようにするため、県単独事業として所得制限を設けないようにすることが大切です。子育ての経済的負担を軽減し、少子化に歯どめをかけるためにも、ぜひとも県として妊産婦の健診料への助成を実施していただくよう強く要望いたしますが、知事の積極的な答弁を求めます。 次に、子育て世帯の住宅対策についてであります。 安心して子供を産み育てる上で、住宅の果たす役割は極めて重要です。そして、子育て世帯の家計支出の中で大きな負担となっているのが住居費と教育費であることは周知の事実であります。そこで、県として、子育て支援策の一環として、子育て世帯に対する住宅対策にもっと力を入れるべきであると思います。例えば大阪市では、子育て世帯向けの分譲住宅購入融資利子補給制度をスタートさせ、注目を集めています。この制度は、小学校3年生以下の子供がいる家庭で、一戸建てやマンション等の分譲住宅の売買契約をした人が対象であり、住宅ローンは返済期間が10年以上、当初3年間は融資利率年2%以上が条件ですが、2,000万円を限度に3年間、年利率0.5%を市が肩がわりするというものであります。こうした仕組みを本県でも導入をしてはどうかと考えます。 また、特に多子世帯では、小学校高学年以降の子供部屋の確保が大きな負担となっています。そこで、現在、県営住宅においては、18歳未満の児童3人以上を扶養する世帯に対して、多子優先制度が設けられているところですが、さらなる子育て支援の一環として、この制度を前進させ、子育て世帯を対象とした県営住宅への優先入居制度を創設してはどうでしょうか。さらに、障害児を持つ世帯では、子供の成長とともに車いす対応のバリアフリー住宅が必要となります。これらの住宅確保により大きな負担が伴うことや、車いす対応住宅を確保することが困難なことから、これらの世帯向け住宅対策を求める要望が強くなっております。 以上のことを踏まえて、今後子育て世帯への住宅対策について県としてどのような方策を考えておられるのかお伺いをいたします。 質問の第4は、改正介護保険法に即した県の取り組みについてであります。 先般改正された介護保険法は、平成12年4月の施行後初めての見直しで、制度の持続可能性を確保するため、予防重視型システムへの転換が眼目になっております。今回の改正では、特に軽度な要支援者を対象に、筋力向上トレーニングなどを行う新予防給付と、介護保険の対象外と判定された高齢者らが要支援、要介護状態になるのを防ぐ地域支援事業が創設されるなど、予防重視の介護保険制度改革をリードしてきた我が会派の主張が随所に取り入れられ、介護保険制度は新たなステージに入ろうとしております。 今月上旬の新聞では、新予防給付の導入について全国の市町村の7割が評価をしている一方で、新予防給付と地域支援事業の運営について、6割の市町村がその運営に強い懸念を抱いているとの報道がありました。新予防給付の実施に当たって特に懸念している内容として、利用者の立場に立ったものとして、対象とされた利用者が進んで予防サービスを受けるかどうかや、既にサービスを受けている利用者の理解が得られるかどうか、運営する側の立場に立ったものとして事業の運営を担う地域包括支援センターの設置が間に合うかどうか、サービスを提供する事業者を確保できるか、適切なサービス提供のための指導者を確保できるかどうか、要介護度の改善効果が見込めるかどうかなど、内容も多岐にわたっております。制度の移行に当たって、介護保険の運営主体である市町村の心配は当然のことであります。 実効性のある制度改革とするため、市町に対する指導や助言のほか、介護保険の利用者に対する理解を深めていくことも含めて、県の役割が重要になってくると思います。特に、来年4月から市町が設ける地域包括支援センターは重要であり、本県でも、現時点において来年4月からすべての市町に設けられるそうですが、国の指針では、生活圏域との整合性に配慮して整備するという方針になっております。 我が会派でも、昨年4月に策定した介護予防10カ年戦略において、歩いて行ける場所に介護予防サービス拠点を整備することを訴えており、今後ともセンターの拡充と質的な充実が課題として残ると考えております。中でも地域包括支援センターには、社会福祉士や保健師、主任ケアマネジャー等の三つの専門職種の確保が必要であり、これらの人材確保のほか、センターや介護予防拠点整備に対する県の支援も必要ではないかと考えます。 以上、これまで紹介した市町村の意見や指摘した課題、さらに、地域包括支援センターの充実も含めて、改正された介護保険制度に即して今後どのように取り組もうとされているのかご所見をお伺いをします。 質問の第5は、原油高騰に伴う中小企業等への支援についてであります。 原油価格は、依然として高水準で推移しています。今日では、エネルギー効果の改善などにより脱石油が進んでおり、エネルギーに占める石油依存度が年々低下していることから、70年代のオイルショックのときのような大混乱が起きる可能性は低いと思われますが、燃料費や石油製品価格の上昇という点で中小企業等は非常に大きな打撃を受けています。今月18日の中小企業庁の発表によりますと、中小企業1,600社余りを対象とした調査の結果、約7割の企業が原油価格の高騰により収益面で影響を受けていると回答しています。また、9割以上の企業が、コスト上昇分について、自社の製品、サービスなどへの価格転嫁が困難、さらに、今後の転嫁の見通しについても困難と回答しています。中小企業は、下請として弱い立場にいることや規制緩和に伴う競争などで、大部分の企業はコスト上昇分を価格転嫁できず、原油高騰による収益への影響は徐々に拡大しています。 このように、最近の原油価格の高騰は、中小企業等に大きな影響を与え、我が国の経済に暗い影を落とし、今後もその動向を注視していく必要があります。本県の中小企業等についても、事態は深刻で、先月、原油高騰により厳しい経営状態が続いている家島の砂輸送船団体が運賃の引き上げを求めて砂の輸送を停止するストライキを実施しました。また、先日我が党が開催した政策要望懇談会では、兵庫県トラック協会から原油価格の高騰に伴い、トラック運送事業者の自助努力のみでは円滑な事業経営が極めて困難であり、破綻の危機に瀕しているという深刻な状況について話を伺いました。 こうした中、政府は、中小企業対策の強化、石油の安定供給など5項目から成る基本方針を決定し、トラック事業の運賃値上げに対する荷主の理解促進、中小企業等への金融支援などについて検討を進めています。都道府県でも、原油高騰の影響で経営の厳しい中小企業を支援するため、既に東京都では小規模事業者向け融資の要件を緩和する緊急の措置をとりました。また、岡山県も、既存の融資制度の要件緩和を実施しております。 そこで、中小企業向けの融資の緩和策など、原油高騰で経営が厳しい中小企業等に対する県としての支援策についてご所見をお伺いをいたします。 質問の第6は、県民緑税を活用した県民まちなみ緑化事業の今後の取り組みについてであります。 内閣府が先月公表した地球温暖化対策に関する世論調査によると、地球環境問題に関心があるのは87.1%で、4年前の前回調査より4.7ポイント増加する一方、環境省が地球温暖化対策に充てるため創設をめざす環境税について、反対が32.4%で、賛成の24.8%を上回っているとのことです。賛成反対どちらとも言えないという回答も35.5%に上り、環境問題への関心は高まっているものの、環境税への抵抗感が強いのが現状ではないでしょうか。また、反対で最も多い意見は、家計の負担が重くなるの57.5%で、次いで、税収が政府にむだに使われるかもしれないの43.3%でありました。 本年2月定例会で知事から県民緑税が提案され、議会では議論百出であったものの、県民の理解を深めていくことを指摘しながらこの条例を可決し、来年度からいよいよ課税されることになっています。先ほど紹介した世論調査や県民の感覚を真摯に受けとめ、充当事業の実施に当たって貴重な財源の有効活用を強く望むものであります。平成15年度から森林環境税を全国に先駆けて導入した高知県が実施したアンケートでは、税が何に使われているのかあいまいなど、批判的な意見があり、税そのものを知らない人が半数を超え、知っている人を上回っていました。来年度からは、森林環境税などの名目で本県も含む5県で新たに課税されますが、本県での取り組みがどのようなものになるのか全国から注目が集まっているところであります。 中でも、県民緑税の特徴は、5年間の収入約105億円を森林の保全に使うだけでなく、都市緑化にも使うということで、税を負担する納税者が多い都市部の緑化、すなわち、県民まちなみ緑化事業も充当事業にしていることであります。緑の公益的機能は我々ももちろん認めるところでありますが、都市の緑化とは裏腹の問題として、我々が県民からよく聞くのは、冬の落ち葉が大量のごみになるため、逆に木を切ってほしいという声や、木が茂って信号が見えにくいとか、店の看板が隠れてしまうというような苦情もあります。こうした現実を踏まえると、事業主体となる住民団体や個人がいかに維持管理をしていけるかどうか大きな課題であります。また、多種多様な意見がある中で、限られた財源を活用した事業の実施場所としては、市町間の公平性にも配慮しつつ、県下各地の象徴的な施設、例えば我が会派が主張している学校の運動場の芝生化に力点を入れる必要があります。このように植栽後の維持管理を含めた長期的な視点に立ち、また、地域住民の理解や協力が得られやすい適切な場所を決定する必要があると考えます。
そこで、ただいま述べました指摘を踏まえ、今後どのように県民まちなみ緑化事業に取り組もうとされるのかご所見をお伺いをしたいと思います。 質問の7は、建築物の耐震改修の推進についてであります。 最近、建築設計事務所によるマンションやホテル等の耐震強度の偽装問題がマスコミ等で取り上げられ、去る10月28日、建築物の耐震改修を強力に進めるための改正耐震改修促進法が参議院において全会一致で可決、成立し、明年早々にも施行される見通しとなりました。現行の耐震改修促進法は、10年前の阪神・淡路大震災による6,400余名もの犠牲者のうち、実に9割近い人の死亡原因が住宅等の倒壊による圧迫死であったことから、改めて建物の耐震化の必要性が問われ、制定されたものであります。しかし、建築物の耐震化は、多額の費用がかかることなどから、その重要性を理解していても、なかなか思うように進んでいないのが現状であります。 そうした中、昨年10月の新潟県中越地震、本年3月の福岡県西方沖地震等大型地震が相次いで発生し、東南海・南海地震などの発生が大いに危惧される中、建築物の早急な耐震化が最重要課題との認識のもと、今回の改正がなされました。改正法により策定される国の基本方針には、建築物の耐震診断、改修に関する目標設定や技術上の指針などが明記され、これをもとに都道府県には耐震診断・改修の具体的な目標や地域の実情に応じた施策内容などを盛り込んだ耐震改修促進計画の作成が義務づけられています。また、建築物に対する耐震改修の指導なども強化され、指示に従わない特定建築物の公表も規定されています。さらに、地震で倒壊した場合に道路をふさぎ、住民の避難を妨げる可能性のある住宅などに対して特定行政庁が指導・助言を行う、特定行政庁が行う指示の対象に小学校や老人ホーム等を追加することなどが盛り込まれ、倒壊の危険性が高い建築物に対しては、建築基準法により特定行政庁が改修を勧告、命令することができるなどの法整備が進められております。 本県においても、県立高校の耐震化に積極的に取り組んでいますが、市町の所管である小中学校の耐震化は思うように進んでいないのが現状であります。また、個人住宅の耐震化については、わが家の耐震改修促進事業を県独自で立ち上げ、住宅の耐震化に一定の助成を実施しているものの、支援内容についてインセンティブが十分とは言えないため、制度の利用者は少ないのが現状であります。地震は、いつ、どこで、大規模に発生しても不思議ではありません。建築物の耐震化を進めることで緊急輸送道路や避難路が確保され、応急対応が迅速になるほか、瓦れきの発生量も減り、早急の復旧・復興に寄与することにもなります。 そこで、今回の改正に伴い、現在までの県下の建築物の耐震化の状況を検証した上で、県に義務づけられた耐震診断、改修の具体的な目標や地域の実情に応じた施策内容を盛り込んだ耐震改修促進計画の作成に対して、今後どのように取り組んでいかれるのか、また、民間住宅の耐震化への一層の支援策の強化についてもあわせてお伺いをいたします。 最後の質問は、違法駐車取り締まりの民間委託による警察力の配分についてであります。 昨年6月、違法駐車対策を中心とした改正道路交通法が公布され、来年6月より施行されることとなっています。この改正の要点は、一つには、運転者責任の追及ができない場合に、車両の使用者に放置違反金の納付を命令する規定が設けられるなど、違法駐車に係る使用者責任が拡充されたことです。二つには、放置車両の確認に関する事務などを公安委員会の登録を受けた法人に委託することが可能になったことです。本県においても、既に駐車監視員資格者講習会が開催され、合格者673名が決定されています。来年6月からは、違法駐車の取り締まりというこれまで警察が行ってきた業務の一部を民間会社などが代行する制度がスタートするわけであります。 違法駐車は、都市部においては常態化しており、交通渋滞や交通事故の原因となっているほか、緊急時においては救急車、消防車等の緊急車両の通行妨害、ごみ収集作業の妨害となるなど、大きな社会問題となっています。本県における昨年の取り締まりの現状を平成11年と比較すると、取り締まり件数は減少している一方で、違法駐車に関する110番件数は2倍近くになっており、違法駐車は依然として県民生活に著しい弊害をもたらしていると言えます。これまでの違法駐車の取り締まりでは、違反した運転者の特定が困難であり、呼び出しや検挙に多大なコストが費やされ、思うように実効性が上がらず、このことが違法駐車を抑止できない原因となっていると考えられます。また、本県における平成16年の刑法犯の認知件数は、13万5,000件を超えており、前年に比べて11.7%減少しているものの、依然として高水準にあり、このような厳しい治安情勢下においては、違法駐車の取り締まりに投入できる警察力には限界があると言わざるを得ません。 そうした中、一部とはいえ、違法駐車の取り締まりを民間委託することで巡回密度が高まり、最近、駅や商業施設の周辺を中心に急増し、歩行者の通行妨害となる二輪車の違法駐車の取り締まりを強化することなどが可能となり、その結果、良好な駐車秩序の確立が期待できます。さらに、これまで違法駐車の取り締まりに要していた警察力の合理的な配分が可能となります。 以上のことを踏まえて、兵庫県警として違法駐車取り締まりの民間委託を積極的に導入することにより、今後の警察活動に対してどのように取り組まれるのかご所見をお伺いをいたします。
知事の前向きな答弁を期待しまして質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手) |