| 質問 松田一成 1 財源対策について 公明党を代表して、歳入に関する質問をさせていただく。先ほどの加藤委員のように格調高い話はできないが、しっかりと頑張っていきたいと思っている。
21世紀に入って、既に4年が過ぎた。この時代というのは、さまざまな論議があるが、やはり国から地方、そしてまた官から民にどのように移行するかということが大きなテーマになっている。そういう意味においては、やはりこれから地方の役割というものが大変重要であるというふうに思っている。
小泉内閣が進めてきた三位一体の改革が、数字として非常に具体化してきた。それに従って、国の省庁や地方自治体とも議論が非常に活発化されている。 三位一体の改革は、「地方にできることは地方に」ということが大原則であり、地方の裁量権を拡大して、財政的な自立を促して、実効ある地方分権を推進することの中心になるものとされてきた。しかし、非常に厳しい経済情勢が続き、国、地方を合わせた長期債務が719兆円、そういうような危機的な状況の中で、仕方ないとはいえ、金の話ばかりが先に先行するという、こういう状況であるように思う。
この改革を利用して、国が、その財政負担を地方に転嫁しようという、これは私は全くの筋違いであるというふうに思っている。しかし、それはそれとして、県としても、やはり行財政改革を一層進めていかなければいけない。そしてまた、歳出の抑制を図る必要があるというふうにも思っている。先ほどからも議論があった国や県や市町の役割分担や、そして、事務事業をもっと明確にして、お金の使い道をしっかりと説明していかなければ、納税者の皆さんには、単に国と地方の税財源の奪い合いにしか見えないというふうに思う。
こういうことを念頭に置きながら、以下、質問をさせていただきたいというふうに思う。 最初に、財源対策についてであるが、収支不足の状況と対策についてお伺いをしたいと思う。
兵庫県の平成16年度の当初予算については、一般会計では、15年度当初並みの99.6%、いわゆる2兆938億円である。一方、歳入に関していえば、県税収入に回復の兆しがあるという話がいろいろあった。しかし、依然としてこの厳しい状況、加えて、地方財政計画の規模抑制に伴い、臨時財政対策債も含む地方交付税が約12%と大幅に削減されている。これを本県に当てはめると、ご存じのとおり、517億円の削減ということで、大変厳しいものである。
この交付税の削減は、行財政構造改革推進方策の見直しとして予算編成の段階で明らかにされ、当局では、これにより生じた大きな収支不足の財源確保に、先ほどからお聞きすると、大変に苦労されているように思う。知事も、予算の記者発表の中でも、そのように、「非常に苦労した。県税がほぼ横ばいの中で、交付税の大幅減が響いた」というふうにも言われている。
そこで、16年度における収支不足の状況の中で、三位一体改革による影響分がどの程度あるのか、また、それに対してどのような対策を講じたのか、まず最初に質問させていただきたいと思う。
答弁 荒木財政課長 三位一体改革であるが、国庫補助負担金の廃止・縮減が196億円あった。これに対応して、所得譲与税、税源移譲予定交付金が約200億円措置されたことから、現時点においては、ここに係る分については影響が生じていないところである。しかしながら、ご指摘いただいたように、昨年、議会にも特別委員会を設置していただいて、行財政構造改革の後期5か年の推進方策を議論してきた。そうした中で、また予算編成が大詰めを迎える中で、ご指摘にあったように、517億円という多額の収支不足が生じたところである。予算編成には大変苦労をしたところである。
これに対応するため、従来からとっている起債の活用とか、基金の活用等の財源対策に加えて、新年度においては、退職手当債の発行を100億円、また公営企業からの借入金を100億円という臨時特例的な措置を講じて、予算編成を行ったところである。
質問 松田一成 せっかくご苦労されてこられた予算であるので、しっかりとまた前向きによろしくお願いしたいと思う。
財源対策の内容についてであるが、16年度予算においては、多額の収支不足を補うために、いろいろ先ほどからも議論があったように、県債の発行であるとか、基金の取り崩しによって対応をしておられるようである。しかし、まだそれでも足りないということから、200億円については、退職手当債の発行とか、また企業会計からの借り入れ、このようなことで、それぞれ100億円に上る臨時特例債、その措置を講じておられると思う。
退職手当債の発行は、資料を見させていただくと、実に33年ぶりということで、大変久しぶりというか、びっくりしている。企業会計からの借り入れも異例というふうにも思える状況であるが、これらの具体的な内容について、まずお伺いをしたいと思う。
答弁 荒木財政課長 まず、退職手当債であるが、この起債は、定数条例の改正による職員定数の削減が行われる場合において、原則として、定数減の範囲内で、かつ勧奨退職者に支給する退職手当の財源として起こすことができる起債である。普通、起債というのは、公共施設の整備に充てるのが原則であるが、これは地方財政法第5条のただし書きの規定に基づく特例的な起債である。
16年度においては、先ほど来ご答弁しているように、非常な財源不足であったことと、さらには、近年、退職者が急増して、退職手当の財源が増大していることを踏まえて、100億円程度発行したいというふうな形で当初予算の計上をお願いしたところである。
また、公営企業からの借入金についてであるが、8都県においてもこのような企業庁からの資産運用・活用がなされているところであり、本県においても、企業庁が所管している会計の中で、土地、建物等の企業資産の運用を行っている企業資産運用会計から100億円程度を借り入れしようとするものであり、全国的な例はあるが、本県においては、初めてこのような対応をせざるを得なかったというふうな状況にある。
質問 松田一成 こういうことでも大変ご苦労というか、あるものは使ってでも景気を浮上しなければいけないということだろうと思う。
次に、今後の収支の見通しについてであるが、三位一体の改革では、政府は、平成18年度までに4兆円の補助金を削減する。そしてまた、削減した補助金の8割程度を目安として、また、義務的な事業については徹底的な効率化を図った上で、その所要額の全額を地方に移譲する。あわせて、地方交付税改革を進めるというふうになっている。
この中で、16年度において具体化するのは、1兆円の補助金の削減と所得譲与税の創設に加え、このたびの地方交付税の削減であったと思う。また、マスコミ等で見れば、財務省は、「必要な支出の手当はできており、自治体の歳出の効率化が進んでいる。めざすべき方向に向かっている」との見解を言っているようであるが、そうなってくると、さらに来年度からも地方交付税の削減が厳しくなっていくというふうにも思う。
兵庫県の16年度予算は、特別の対策によって、何とか収支を合わせたというような感がする。今後も三位一体の改革が進む中で、中長期的な財政収支についてどのような見通しをされているのか。そしてまた、特別の対策による影響も含め、あわせてお伺いしたいと思う。 吉本企画管理部長 今後の財政運営についてであるが、議会の特別委員会でのご審議もいただき、この2月に策定させていただいた「行財政構造改革推進方策後期5か年の取組み」を基本に進めていきたいと考えている。
これにより、この行革期間、10ヵ年間であるが、その10ヵ年間で約1,000億円の新規施策の財源を確保しながら、16年度における退職手当債の発行など、臨時特例的な財源対策による影響分も含めて、起債制限比率をピーク時においても15%台にとどめながら、この20年度までの推進方策中に見込まれている約2,550億円の収支不足を解消し得るものと考えている。
しかし、ご指摘にあったように、今後の税収動向、あるいはまた地方交付税の見直し等、三位一体改革の内容によっては、さらに厳しい状況になることも懸念をしているところである。
このため、本県の取り巻く財政環境を十分に、あるいは慎重に見きわめながら、必要に応じて財政収支見通しの見直しを行うことも含めて、的確、柔軟に対処させていただきたいと考えている。
質問 松田一成 適切にやらなければいけないのであるが、ますます国の方もそういう状況であるということから、本当にある意味で16年度、17年度を乗り切れば何とかというようなこともあるが、ますます厳しくなるような感じがする。
次に、地方交付税制度への対応ということでお伺いしたいと思う。 地方交付税の総額は年々増加しており、国では、その原資となる国税では足りない部分を、国債の発行ということで、交付税特別会計の借り入れで補ってきたところである。
来年度の地方交付税の総額が約16兆9,000億円、このように予定されているが、臨時財政対策債も含め、交付税は、多くの地方自治体にとって大きな財源であるということは言えると思うが、それゆえに、このたびの交付税の大幅な削減では、地方から一斉に大きな反発があったということで、マスコミでもずっと取り上げられていた。
そういう一方で、逆に、現在の地方交付税制度には、いろいろ問題が、ある意味で指摘されている部分もある。その一つに、過度の財源保障ということ自体が、自治体の行動をある意味でゆがめているのではないかというふうな指摘も一方ではされている。それはどういうことかというと、交付税の対象となる事業については、実質的に自治体の負担額が減る。そういうことで、地域にとって本当に必要な事業よりも、交付税で手当てされる事業を実施しがちであるというのが今まであったというふうにも思う。
それはどういうことになるかというと、逆に、今度は地域の活性化に本当に努めて、税収を伸ばしても、その分、交付税が減額されるため、力が入らないというか、税収の意欲を損なわせる可能性もあるという反対の見方ができるのではないかなというふうに思っている。交付税による補てんがあるために、自治体は、コスト削減の意欲そのものを失ったりとか、また、住民も、国から金がおりてくるんだということで、ある意味、行政に対する監視、そういう動機を失うおそれもあるというような指摘も一方ではされている。
また、地方交付税制度の仕組み自体に、自治体のモラルハザードを発生させる大きな要因もあるというふうにも一方では言われ、それが一段と交付税の需要を高めてきたとの分析もある。
本県の一般会計歳入予算に占める地方交付税等の比率そのものは21.6%であり、大変重要な財源であるということは間違いないわけである。その財源保障機能について、今まで述べたような問題も指摘をされながら、当局としては、この地方交付税制度のこのような問題点について、どのように考えて予算編成の中で対応されているのか、それをお伺いしたいと思う。 No.70
荒川企画調整局長 地方交付税制度であるが、地方団体間には地理的にも、経済的にも、財政力にもその差がある。その中で、例えば、生活保護制度のように、国が法令などによって一定の基準を定めたり、あるいは国庫補助の制度を通じて、地方公共団体にあまねく一定の行政サービス水準の確保を求めているというものがたくさんある。そうした中で、地方交付税の財源調整機能、また財源保障機能というものは、もう不可欠である。
したがって、今後の交付税制度の見直しにおいて、国の地方への関与の縮小なども図られて、交付税の算定の簡素化ということはあり得ても、国の関与の仕組みが存在する限り、また、基本的な行政サービス水準を維持するために、その財源を地方に保障するということは、これはもう本当に国の責務であり、地方交付税を通じた財源保障というものは堅持されるべきである。
本県では、これまでから、単に交付税措置がされるからといったことで、起債を使って事業をするという、そんな発想でいたということはもちろんなくて、毎年度の予算編成において、いろんな事業の必要性、費用対効果を検証しながら、必要な事業を将来の財政負担にも考慮して行い、その中で交付税措置のある有利な起債の活用を図るなど、貴重なその財源である交付税の確保を図ってきたわけである。
今お話をいただきましたように、交付税改革は三位一体改革の中で大きな柱である。今後の動向を見きわめながら慎重な財政運営を図っていきたいというふうに思っている。
質問 松田一成 2 基金運営について
今のご答弁は当然であると思うが、やはり今までの感覚の中で、どうしても、兵庫県は当たらないというよりも、市町なんかにいくと、そういう傾向がどうしても見受けられるような懸念を、やはり県民の皆さんもお持ちであろうというふうに思う。それが今、いろんなものが、はこ物がどんどんできて、そのまま使い道がなくなったりということで、皆さんがそのことに対する評価がどうなのかなということも言われており、市町に対しての指導の部分も含めて、やはり兵庫県の役割というものも大事かなというふうに思う。
次に、基金の運営についてということで2点お伺いしたいと思う。 先ほど梶谷委員の方からも質問があり、少し重複するところもあろうかと思うが、少し角度を変えてお伺いをしたいと思う。
まず、基金運営の考え方をお伺いしたいと思う。 兵庫県では、財産の維持、資金の積み立てであるとか、定額資金の運用を目的にと、私もよく知らなかったのであるが、22の基金を用意されている。そのような中で、平成16年度の収支予算不足に対応するために、基金についても、財源対策として、総額で前年度を上回る902億円、これを取り崩すとしておられる。これは、いろいろ調べてみると、過去2番目の多さというふうになっており、この取り崩しの結果が、16年度末の基金の残高が2,079億円となっている。ピーク時では、一方では平成4年度のときであれば、約半分になったというふうに見込まれている。
そんな中で、特に、余裕財源が生まれたときに積み上げて、財源が不足した場合に取り崩すという、本来であれば、一般家庭でいったら貯金のようなものに当たると思うが、財政基金はピーク時である平成3年度には258億円あったものが、もう2億円ということで、ほぼ底をついている状態に今なっているというふうに思うが、もう基金残高が減少する一途であるこの基金、これからの基金の運営の考え方、これはどのようにお考えかということをちょっとお聞きしたいと思う。
No.72 荒木財政課長 ご紹介いただいたように、本県では22の基金を持っている。ご承知のように、基金にはさまざまなものがあるが、今般来お話が出ているように、県税収入がこうした非常に厳しい状況、または地方交付税の削減があったというふうな状況のような歳入環境を見ると、こういうもとでは、やっぱり当分の間、財政調整的な基金の総額が縮小する。財調が2億円になったり、県債管理基金が約600億円になるということはいたし方ないのではないかというふうに考えている。
また、特定目的基金についても、その範囲内で積極的な活用を図らざるを得ない状況である。 委員ご指摘にあったように、貯金であり、我々はある程度の残高を計画的に確保してきた。平成7年に起きた震災も、こういう基金があったからこそ乗り越えられたのではないかというふうな感もしないわけではない。
そのような安定的な行政水準を維持するという観点からは、財政規模の一定程度の基金を確保しておくことが財政運営上重要である。今後とも、基金残高に十分留意しながら、中長期的な観点に立って、基金の活用、運用を図っていきたいと考えている。
質問 松田一成 今ご答弁のようなことで、大変な貯金を使うわけであるから、何としてもことし、来年ぐらいをめどに景気が浮上するようなことで使っていただけると思っているが、よろしくお願いをしたいと思う。
次に、基金残高の増減の要因であるが、このことに対して少し質問をさせていただきたいと思う。 基金残高が減少する中で、いわゆる県債の償還または管理に充てられる県債管理基金であるが、これが16年度末残高が849億円、15年度末よりも56億円増加するというふうな見込みがされているようである。
また、一方では、財政基金と県債管理基金以外の基金は、いわゆる「その他の基金」としてまとめられている。その中には、今行っているCSR事業、そしてまた芸術文化センター事業などの、いわゆる特定の政策目的のための基金や、そしてまた、土地や美術品などを取得する、または処分のための基金がある。この「その他の基金」というところは、この残高が15年度末は1,497億円であるのが、16年度では1,228億円と269億円も減少する見込みになっている。
県債管理基金が増加するのはどのようなわけがあるのかということをお伺いしたいのと、そしてまた、「その他の基金」における主な取り崩し、その状況がわかれば教えていただきたい。
そして、財源対策として基金を取り崩す場合、それぞれの基金の設置目的等に照らし合わせて、支障が生じてこないのかどうか、この辺、非常に危惧するのであるが、その辺のお考えをあわせてお伺いしたいと思う。
No.74 荒木財政課長 県債管理基金というのは、公債費の償還、いわゆる起債の償還に充てる基金であり、この公債費については、民間資金の償還方式を、毎年度発行額の6%を償還していく定時償還方式から10年後の満期に一括して償還する方式に変更した。これに伴い、満期到来時の元金償還に備えるために、定時償還方式の場合と同様に、償還相当額を毎年度積み立てておくというふうなことにしている。
16年度で申し上げると、この積立額とそれから発生する利子が15年度に比べて約72億円の増となり、846億円の積み立てがなされたところである。しかしながら、満期を迎えたことにより、償還のために取り崩す金額が790億円となったため、16年度末残高は差し引き15年度残高に比べて56億円増加すると現時点では見込んでいる。
また、財政基金及び県債管理基金以外の「その他の基金」については、16年度においては15年度を16億円上回る304億円を取り崩すこととしているが、その主なものとしては、県有建物復興基金が58億円、公共施設整備基金が77億円、また、けさほど申し上げた緊急雇用創出事業の実施のために取り崩しをさせていただく雇用創出事業基金が56億円、さらに、CSR施設の整備・運営など48億円の取り崩しを特定目的基金のために行ったところである。
基金の取り崩しについては、県債管理基金からの取り崩し額は県債償還の経費に充てるなど、基金の目的の範囲内において、中長期的な残高の視野も持ちながら、十分留意しながら行っていきたいというふうに考えているところである。
質問 松田一成 3 法人事業税について 次に、法人事業税について2点ほどお伺いしたいと思う。
まず1点目は、税収見込みについてである。 法人事業税は、県税収入の5分の1余りということで、大変なウエートを占めているが、その基盤となる景気の動向を、やはりこれから注目をしなければいけないということで、昨年12月の日銀の短観によれば、企業の景況感を示す業況判断指数は、特に大企業や、そしてまた製造業では大幅に改善している、3期連続の改善となっているというような発表があったようである。一方、我々の地元なんかの非製造業や中小企業の改善のテンポは、非常に鈍いというか、もう見えないというか、その規模や業種間の格差がむしろ拡大していっているのではないかという危惧を私は持っている。
政府の2月の月例経済報告でも、景気は、設備投資と輸出に支えられている。そういうことで着実に回復というふうに言っているが、私なんかからの体感で感じる部分に関しては、明暗いろいろだな、本当にそうなのかなというふうにも思っているところである。
そういう実感の中で、円高の進行や小売業の不振など、これから本当に心配しているのであるが、平成16年度の法人事業税の予算額が、いわゆる昨年15年度の決算見込み比で105.5%、そして14年度の決算比で106.3%ということで、金額にすると、1,074億7,800万円というふうに見込まれている。
この見込みの金額の算定に当たっての考え方、それをまずお伺いしたいと思う。 No.76 埴岡税務課長 平成16年度の法人事業税の算定であるが、ご指摘のとおり、法人事業税については、県税収入の大きなウエートを占めていることから、現時点において、できるだけ的確な見込みとなるよう積算をしているところであり、その方法として、県下の代表的な大法人とそれ以外の法人とに分けて見込んでいるところである。
まず、県下の代表的な大法人については、個別に税収を見込んでおり、会社の公表資料等から今後の業績予測を把握した上で、過去の業績と納税実績との状況をも考慮しながら算定している。
また、その他の法人については、業種別に税収を見込んでおり、本県の税収動向に関連の深い法人を選定し、それらの法人の業績予測などと過去の業種別の税収状況を考慮して、算定したところである。
このように算定したものに税制改正の影響等を織り込んだ結果が、ご指摘のような計上額となったところである。 質問 松田一成
大手に関しては個別、企業別ということで非常にわかりやすいかと思うが、中小・零細企業になってくると、業種別というか、一本のくくりでというのは、どうしてもやむを得んかなとは思うが、ここのところを、非常に多い中小企業の見込みを誤ってしまうと、やはり非常に厳しい部分があろうかと思うので、注目を既にしていただいているとは思うが、細かく分析をしながら反映していただければと思うので、よろしくお願いしたいと思う。
2点目であるが、今、業種別の状況について話があった。大手企業では、人件費の削減であったり、事業の再編などのいわゆるリストラによる業績の回復から、本業の回復もあるが、その増益を確保しつつあるというふうにマスコミでも流れている。
例えば、今、好調だと言われるデジタル家電とか、パソコンの需要回復とか、また、今、非常に前向きなアメリカや中国向けの輸出の拡大など、新しい需要や市場を開拓して増益を維持する企業が大分ふえている。これからもその勢いを維持するというふうに見込まれるが、一方では、不安定な為替相場であったり、そしてまた、昨年来からいろいろ議論があったBSEの問題、そしてまた、ことし本県で今問題になっている高病原性鳥インフルエンザなど、さまざまな問題で非常に不安要素が多いのではないかというふうに思う。そういういろんな、予期しない、そういうふうなことも、これからいろんなところで注目をしていかないと、先ほどの数字だけを見ていくと、特別に何かあったとき非常に困ってしまうこともあり、そういう不安材料も多くあるということも申し添えたいと思う。
それで、3月期決算の企業の業績が、法人事業税収に大きな影響を与えていくのは間違いないのであるが、平成16年度の法人事業税の状況は業種別にはまずどのようになっているのか、近年の動向も踏まえてお伺いしたいと思う。
No.78 埴岡税務課長 平成16年度の法人事業税については、委員ご指摘のとおり、不安定な為替相場であるとか、食肉問題などの懸念要因も含んでいるところである。ただ、その企業業績の回復基調というものが見られており、そういう中で、15年度決算見込みで105.5%と前年度を上回るものと見込んでいるところである。
お尋ねの業種別についてであるが、製造業については、最も構成比の大きい化学について、中国向け石油化学製品の需要の急速な回復により、5年ぶりの増収となる105.2%、続いて食品がコスト抑制により増益が見込まれており、2年連続の増収となる110.2%、電機も半導体関連部品が牽引して、同じく2年連続の増収となる106.1%と、製造業全体では3年ぶりの増収となる108.5%と見込んでいるところである。
非製造業においては、小売が雇用などの環境の改善が見られるものの、消費環境が依然冷え込んでいるため、2年ぶりの減収となる98.4%となり、最も構成比の大きいサービスが利益率改善などで、3年ぶりの増収となる101.5%と若干回復するとともに、卸売が仕入れ価格の引き下げとか不採算の納入の絞り込みで、2年ぶりの増収となる115.6%と、非製造業全体で2年連続の増収となる103.9%と見込んでいるところである。
質問 松田一成 4 個人事業税について 今の伸び率の分で見ると、なかなかすばらしい伸びやなというふうに思うが、やはりまだ体感的には非常に難しい。特に、先ほど言われた消費の部分であるが、こういうところが体感できるようになれば、全体的にぐっとみんな元気が出るのかなというふうに思う。
次に、個人事業税のことについてちょっとお伺いしたいと思う。 内閣府が昨日発表した昨年の10月から12月期の実質国内総生産、成長率が年率にすれば7%というふうになっていたが、昨日の段階で6.4%に下方修正になっていた。ほとんどの人が、この高い成長率を実感していないのではないかと思う。特に、借金の返済負担、そしてまた、売り上げの落ち込みなどに苦しむ中小・零細企業の経営者や、そしてまた個人事業主といった人たちにとってみれば、本当にこれ、6.4%とか7%とかいうのは別世界のような、そういうふうに聞こえるのではないかというふうに思う。
個人事業税というのは、ご存じのとおり、商店や飲食店、そしてまた医者や弁護士など、個人で事業を行う人に負担をしてもらうというものであるが、その税収額が、ご存じのとおり、年々やっぱり低下している。平成16年度では、法人事業税収を15年度決算見込み比でいうと5.5%の伸びと見込むのに対して、個人事業税は、ほぼ横ばいの79億3,600万円と見込んでおられる。これは、14年度決算額の94.2%、13年度決算額の89.2%に相当するものである。
この個人事業税について、16年度予算の算定に当たっての考え方、そしてまた、今どのように考えてされているのかということと、今後の個人事業税の見通し、一番難しい部分かと思うが、その2点お伺いできればと思う。 No.80
埴岡税務課長 個人事業税の16年度当初予算の算定であるが、15年度の決算見込み額をベースにして、鉱工業生産指数とか、国内総生産の伸び率などを参考としながら、定期課税分と修正申告分などの随時課税分とに区分した上で、15年度決算見込み対比100.1%となる79億3,600万円を見込んだところである。
近年の個人事業税収については、県内景気の低迷により、請負業を初めとするさまざまな業種で課税額が落ち込むなど厳しい状況にあり、委員ご指摘のとおり、平成9年度決算額については123億4,000万円をピークにして、10年度以降14年度まで前年割れが続いており、平成15年度も前年割れとなる見込みである。
今後の個人税収の見通しであるが、現在、国において三位一体の改革を初めとした構造改革が進められており、我が国経済も民需を中心に緩やかに、しっかりと景気が回復しているとの認識が政府より示されているところである。
本県においても、「ひょうご経済・雇用再活性化プログラム」のもとにおいて、しごと・雇用の創出に取り組むとともに、中小企業向けの制度融資を拡充するなどの諸施策を推進しており、こうした施策を背景にして、今後、県内経済が本格的に回復していけば、個人事業税収も安定的に推移していくものと考えているところである。
質問 松田一成 5 倒産と滞納整理について ゆっくりしゃべり過ぎていて時間が迫ってきたが、次に、倒産と滞納整理についてということで2点ほどお伺いしたいと思う。
先ほど梶谷委員からも少し重複する部分があったが、県税の分である。特に、県税の滞納者の倒産状況についてである。 民間の信用調査機関の調査によれば、平成15年の近畿2府4県における負債1,000万円以上の企業倒産件数が、対前年比で9.7%減った。3,930件で4年ぶりに4,000件を下回ったというふうになっている。しかし、負債総額が、対前年比4.7%増の2兆8,475億円となり、上場企業の倒産も8件と過去最高になったという数字も逆にある。
同じく、本県における倒産件数は752件で、前年よりも4.8%減となったものの、4年連続で700件を超え、また、負債総額も対前年比27.2%減ながら、3,254億6,700万円と件数、負債総額ともに高水準がいまだに続いているという状況である。
こうした背景には、回復の兆しがあるとはいえ、一部金融機関の積極的な貸し出しなどで倒産が抑えられているということも考えられる。しかし、依然として販売不振や売掛金の回収難など、企業を取り巻く環境の厳しさが挙げられるわけである。企業の倒産は、連続倒産や失業などにつながり、地域経済にとっては大きな痛手になる。
一方、倒産した事業者が県税の滞納者であるケースも少なくないものと思われるが、この場合は、特に徴収に困難を来すものであろうというふうに思う。 そこで、県税滞納者のうち、倒産しているものをどの程度把握されているかお伺いする。 No.82
埴岡税務課長 県税滞納者のうちの倒産状況であるが、滞納者のうち、一人200万円以上の高額滞納者については、個々の事案の内容を統計的に把握しており、平成15年12月末現在の高額滞納者については481人で、滞納額は56億6,700万円である。このうち倒産している者については35人、2億8,000万円となっており、人員で7.3%、税額で4.9%を占めている状況である。 質問 松田一成 そういう数字が出た。
2点目に、倒産事案の徴収対策である。今の35人、2億8,000万円の中で、滞納したまま倒産した事実があった。倒産した滞納者について、その所在がわからない、そしてまた、所有財産の発見が非常に難しかったりということがあろうと思う。徴収に支障を来す場合が多いと思われるが、ある意味で一生懸命借金をしながら、いろいろ本当に苦労しながら払っている人から見ると、やはり公平な徴収を実現するためには、倒産した滞納者からも確実に県税を徴収していく必要もあろうかと思う。
このような倒産事案に対して、取り組みをどのようにされているのか、お聞きしたいと思う。 No.84
埴岡税務課長 委員ご指摘のとおり、滞納者が倒産すると、所有財産が散逸するなど、徴収が非常に困難となる。また、破産宣告や会社更生手続の開始決定など法的手続に移行すると、新たな滞納処分が禁止され、法的整理の推移を見守るしか方法がなくなる。そのため、倒産前の迅速な滞納整理の促進と、倒産した場合における早期の情報収集が非常に重要であると認識しているところである。
そこで、すべての滞納事案について、まず、滞納発生後速やかに現地で納税交渉を行い、あわせて地域の実情に詳しい市町との情報交換を密接にして、滞納者の事業活動とか財産状況についての調査を行っているところである。
また、民間信用調査機関から倒産情報を逐次入手し、倒産のおそれがある場合とか、あるいは、倒産した場合には、直ちに事務所全体で役割分担をして、税務署、法務局等の関係機関や金融機関など滞納者の取引先等での財産調査、また滞納処分を集中的に行い、租税債権の確保に努めているところである。
なお、大型倒産事案などで複数の事務所に滞納がある場合には、相互に連携して共同で滞納処分を行うほか、一定額以上の高額滞納事案等については、神戸、尼崎、加古川、姫路県税事務所に設置している滞納整理課において、集中的かつ専門的な処理を実施しているところである。 質問 松田一成 6 税の電子申告について 全部が全部徴収というのは非常に難しいかと思うのであるが、特に、悪質に、故意にというか、そういう方の話をよく聞くが、そういうところを許してしまうと、本当に善良にやっている人たちにも不公平感がますます生まれると思うので、頑張っていただきたいというふうに思う。
最後になったが、税の電子申告の問題であるが、2点ほどお伺いしたいと思う。 まず、取り組み状況についてであるが、国税で、インターネットを使って所得税などの申告ができる電子申告・納税制度がこの2月からスタートした。当面は名古屋の国税局管内で運用して、法人税の申告や納税などに順次拡大しようというもので、ことしの6月からは全国で運用が可能になるというふうに聞いている。
一方、地方税においても、都道府県や政令都市などが共同でシステム構築を進めており、平成17年から、本県など6府県が、法人二税、法人県民税と法人事業税の申告手続の電子化を開始するとのことである。
この電子申告は、言うまでもないが、窓口に行かなくてもいい。いつでも、どこでもパソコンから申告ができるということで、各自治体が連携してシステム整備を行えることから、納税者の利便性の向上が期待できる。そしてまた、もう一方では、税務事務の簡素化・効率化を図ることもできるということで、これからの期待する分野であると思う。
現在の電子申告に関する全国的な取り組みと、兵庫県のこれからの対応、どこまでどうなっているのかということをまずお伺いしたいと思う。 No.86
荒川企画調整局長 納税者の利便性向上を図る地方税の電子申告であるが、システム開発の効率化を図るために、お話にもあったが、昨年8月に、全国地方税務協議会の中に設立された地方税電子化協議会を中心に、全国の都道府県と政令市が共同でその開発に取り組んでいるところである。現在、その第1段階として、法人二税のそれぞれの業務分析とか、システム仕様の検討などのシステムの設計を進めている状況である。
本年度中にシステム設計を完了し、来年度、平成16年度にはプログラム開発、それからテスト等を行い、17年の1月から、これには本県も含んでいるが、全国の6府県が先行的に導入してみて、そして、さらに18年1月には、全国の都道府県・政令市で本格運用される、そういう予定になっている。
先行的に導入する本県であるが、全国の共同システムと接続する県の税システムの改造が必要になってくるので、先ほど申し上げた17年1月の運用開始に向け、本年度からシステムの設計作業に着手しており、16年度にはプログラム開発やテスト等準備を着実に進めていきたいと思っている。
質問 松田一成 17年、18年ということで、時代のある意味で要請であろうかと思うので、我が本県も、全国に先駆けて負けないように頑張っていただきたいというふうに思う。
しかし、今の電子申告の2番目の質問であるが、利用対象の拡大と、今度、安全対策という部分が、反面あろうかと思う。税務の電子化は、法人二税に限らず、他の税目あるいは納税にも拡大すれば、一層の利便性の向上、行政コストの削減ができる。しかし、一方で、インターネットを利用するわけであるから、納税者の確認であったりとか、システムへの侵入やデータの漏えい、改ざんなど、さまざまなことが心配される。
その意味で、安全確保が十分に行われなければ、そのことによって、また不祥事が出たりということもあることから、今後の税の電子申告について、利用対象の拡大への方向性と、そしてまたシステムの安全対策について、最後、質問をさせていただく。
No.88 吉本企画管理部長 まず、利用拡大であるが、平成17年度にこの法人二税の電子申告が本格導入されることになる。その後、地方税電子化協議会では、18年度中にたばこ税の申告、それから先ほど申し上げた法人二税に係る法人の設立届など申請・届出手続の電子化、これらのほか、電子納税について運用を開始し、その後も他の税目への拡大について検討することとなっている。
本県としても、このような地方税電子化協議会の開発予定と歩調を合わせながら、順次利用拡大を図っていくこととしている。 続いて、システムの安全対策である。現在、地方税電子化協議会において検討中であるが、事前にID・パスワードを取得したもの以外は接続できないようなアクセス制限、こういうことをすることは当然ではあるが、そのほか、なりすましや改ざん防止のための電子証明書や電子署名の添付による本人確認、機密性を保護するためのデータの暗号化、これらのほか、コンピューターへの不正侵入防止策やウイルス対策など、個人情報を取り扱うシステムとして万全の対策を講じていく方針である。
今後、県においても、システム構築と管理運用の両面から検討を加え、インターネットを使うシステムとして、十分なセキュリティー対策を実施していきたいと考えている。 松田一成 最後いろいろご答弁をいただいた。何とかこの16年度の予算で乗り切って、さらなる明るい兆しを期待して、質問を終わらせていただく。
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